3期連続赤字のサブウェイ。4年で180店閉店の苦境の要因と打開策は?

日本サブウェイ最終損益

【日本サブウェイ最終損益】(日本サブウェイ決算公告より)

SNSでの販促展開や内装まで細部が差を生む

 日頃から店舗のコンサルティングを行う佐藤氏はサブウェイと他との対比を例に挙げつつ「経営不振の店は商品の魅力と価格に問題がありますが、同じくらい重要なのは内装や接客」と指南する。 「サブウェイは店舗の老朽化が進み、あまり店舗空間を作るのがうまいとは言えません。隣の席も近くて窮屈で、カウンターの席も多く、カフェ的なゆったりできる雰囲気ではない。もともとマクドナルドが入れないような狭い敷地でも出店できる点が強みでしたが、店舗づくりの工夫は必要だと感じます。一方マクドナルドは、店舗の改装にも力を入れていて、9割のお店をモダンにすることを掲げ、年に300店舗改装をしています。おしゃれできれいな印象を持たせることは、ハンバーガーの格をあげることにも繫がります」  接客態度にも差がある。 「サブウェイは、注文の際の会話のやりとりが比較的多いので、ネガティブな印象が残りやすい。店員の挨拶があまり元気がなく、注文の案内も丁寧さが欠ける印象です。一方マクドナルドは、教育システムが確立して、接客の意識も高い」  ファストフードでとるべき戦略とは何なのか。 「SNSで話題を呼ぶような遊び心のある販促が求められています。マクドナルドはメニューの総選挙やネーミングの募集、『マック』と『マクド』対決といったいろんな切り口で興味を引いています」  商品の工夫は、時間帯や地域という視点がカギとなる。 「マクドナルドは、パティを二倍にする夜マックで集客に貢献しています。サブウェイでもモーニング限定の『朝サブ』というメニューがありますが、夜にも限定メニューをつくるといいかもしれません。モスバーガーの各地の従業員が発案したご当地創作バーガーも好評で、売上にも反映されました」  佐藤氏は店舗経営の基本はできるだけマイナス点をなくすことであると強調する。 「ヒット商品を出すことも大事ですが、基本的な毎日の小さな積み重ねが一番影響します。どんなに良い商品でも接客や店内で気になる点があれば、客足は遠のきます」  細部の工夫が大きな差を生む。業態問わず普遍の法則だろう。
佐藤昌司氏

佐藤昌司氏

【佐藤昌司氏】 株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。店舗型ビジネスの専門家として、集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供している。 ― SPA! BUSINESS JOURNAL ―
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