もう印象評価はたくさんだ。チーム業績を個人業績にひもとく方法
役割によって按分する
この方式を演習していて、よくあるリアクションが、「チームメンバー同士で、担当が明確にわかれていないので、按分できない」というものだ。そうした場合には、案件毎に実態に合った按分割合を適用する方法があるが、それが煩雑であれば、従事した時間で按分するという方法もある。
例えば、Aさんが5時間、Bさんが3時間、CさんとDさんが1時間ずつ、この案件に従事したとしよう。その時間数の割合で、売上金額を按分するのだ。
役割と時間により按分する
役割毎の按分率は正しいのか、費やした時間は正確か、時間と労力をかけて精緻化していくことはできるが、それに時間をかけている間、印象評価を続けていたのであれば意味がない。しかし、実際には、これらの方法は完ぺきではないという理由で実施に踏み出せず、依然、印象評価を続けている企業や団体がすくなくない。
完璧にありのままの実態を反映しているわけではないが、傾向は捉えることができるのであれば、ここに挙げたいずれかの方法で実施していきながら、役割按分率や、費やした時間の設定の確度を上げていく努力に時間を割いた方が、生産的だと思えてならないのだ。
【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第89回】
【山口 博(やまぐち・ひろし)】グローバルトレーニングトレーナー。モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい、2017年8月)がある (やまぐち・ひろし)
モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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