大阪の熾烈な百貨店競争に「庶民派百貨店」はどう挑む?――全面リニューアルした「阪神梅田本店」を徹底解剖(2)
前回の記事「デパ地下で「せんべろ」も――全面リニューアルした「阪神梅田本店」を徹底解剖」では、6月1日に第1期新装オープンを迎えた「阪神梅田本店」(大阪市北区)について、地階「スナックパーク」を中心に、生まれ変わった同店の魅力と新たな顧客獲得のための取り組みを紹介した。今回は地階から上層階の様子についてリポートしてみよう。
さて、地階から上層階へと上がる前に、ここで大阪の百貨店業界が抱える大きな課題「オーバーストア問題」について触れなければならない。
大阪では、2005年のそごう心斎橋本店開店以降、百貨店の増床・開店が相次いでおり、とくに2011年の高島屋大阪店(本店)、大丸梅田店(うめだみせ)の増床、JR大阪三越伊勢丹の開店、そして2012年の阪急うめだ本店の建替全面開店により、百貨店の売場面積が5割ほど増加することとなった。
当時、オーバーストアによる過当競争状態となった大阪の状況は「2011年問題」とも称されたほどで、熾烈な競争に敗れて僅か4年で閉店に追い込まれた「JR大阪三越伊勢丹」、「そごう心斎橋本店」の話題は全国ニュースでも大きく取り上げられた。
大阪の百貨店業界が抱える問題
※都商研ニュースでは、今回の記事のほかにも下記のような記事を掲載中
・新宿M-SQUAREが竣工-核テナントに「GUCCI旗艦店」、4月6日開店
・NEXCO西日本、管内コンビニの多くをセブンイレブンに転換-4月中に、一部店舗は「サービス低下」も?
・小田急グループ、セブンアイと業務提携へ-駅売店は「セブンイレブン」に転換
・小江戸・川越に「和風スタバ」、3月19日開店-観光名所「時の鐘」近くに
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