現在の薬局業界のメインの業態は「門前薬局」と呼ばれる、病院の前に薬局を作り、処方箋を受けるという業態です。
このタイプの薬局の経営上のメリットは、普通の商売で必須の広告やマーケティングがあまり必要ではなく、安定して収益を上げることが出来ることです。
ただし、目の前の病院やクリニック次第で経営が左右されたり、毎年の薬価改定(薬の値段の変化)や調剤報酬改定(利益の変化)がある上に、人材の処理が難しいなど他の業態とは違った苦労が多くあります。
特に在庫管理や人材の管理はかなり厳密に行う必要があります。
そのように、経営は簡単という訳ではないのですが、客単価の粗利が普通の水準で慣らすと1500~2000円程度は出るイメージです。
一方自分の行っている薬販売は客単価が安い上に1人当たりの粗利は300~800円程度です。お世辞にもすごく儲かる商売ではありません。
直接売っても300~800円程度しか儲からないのですが、処方箋を受けて調剤するのであれば1500~2000円は儲かる訳ですから直接売りたい気持ちはどうしても削がれてしまいます。
病院や薬局はこの事実を共有していているが為に、この医薬品を直接販売する……という事にかなり消極的なのです。