こういった政治とメディアの関係について、米国内では悲観する声が挙がっている。
「すべての活字メディアを一括りにするのはバカげている。広い目で見ると、『自分たちの輪の外にいるジャーナリストやメディアに攻撃されている』という右派のスタンスが伺えます。汚い手を使うことが(法的に)許されていて、『反対側もやってるじゃないか!』という言い分が成り立つ以上、右派がプロパガンダを流すことは防げないでしょう」(カリフォルニア州・男性・35歳)
右派か左派かというスタンスでなく、放送や報道に関する法的な仕組みに問題があるという冷静な意見も出ていることは興味深い。
「(こういったプロパガンダを)放送事業者が拒否できない、狂った契約になっているから仕方ない。そもそもの仕組みが、悪人が悪事を働けるようになってる。大きな変化が起きない限り、もっと酷い状況になると思うよ」(ミシガン州・男性・37歳)
放送制度が改革された場合、日本でもこういった問題が発生する可能性は十分にある。対岸の火事と考えずに、今後も注視してきたい。
<取材・文/林泰人>