「カナダのトルドー首相はカストロの息子」説がSNSやスペイン語圏で根強く拡散している理由
●裏付け?4:「トルドーの母、マーガレット夫人は良家のヒッピー娘で奔放だった」説
カナダ政府がジャスティンがフィデル・カストロの息子ではないとしている根拠はジャスティンが生まれたのが1971年12月25日で、トレドー首相夫妻がキューバを訪問してマーガレット夫人がカストロと初対面したのは1976年1月26日だというのを根拠にしている。即ち、マーガレット夫人がカストロを知ったのはジャスティンが既に生まれていて4歳の時だったというのを根拠にしている。
しかし、双方が接触する機会がなかったという確証はどこにもないというように、この噂の信奉者はカナダの主張に反論する。
曰く、マーガレット夫人はピエール・トルドーと結婚する前から自由奔放な人生をエンジョイしていた女性で、良家のヒッピー娘であった。二人は1971年3月4日に結婚。トルドー51歳、マーガレット22歳だった。首相夫人になってからも、1977年にカーター大統領主催のホワイトハウスでの晩餐会でも、ロングドレスを着て出席するのが公儀の常識だったところに、彼女は膝までのミニドレスを着て出席するなど、自由奔放なスタイルを押し通した人物であった。 首相官邸に閉じこもって首相夫人としての任務をこなすことに従順になれない女性だった。そのため、公知されない範囲でカストロと会っていた可能性がないとは否定できない--というのが、噂の信者たちの主張だ。 1976年にキューバ訪問を終えて帰国した時も「フィデル・カストロは世界で最もセクシーな男性だ」と公言していたのも、噂の信者は拠り所にしている。(参照:「ABC」) 「トルドーはカストロの息子」説を主張するSNSアカウントを見ると、「オルトライト」臭を感じるし、実際、なんら確証のないフェイクニュースのネタのようなものに思える。しかし、スペイン語圏では、こうした説を真っ当なメディアまでもが真っ向から否定するのではないようにも取れる記事を出し、カナダ政府がわざわざステートメントを出さざるを得ないほどSNSでは根強く信じられていることに驚きを禁じ得ない。 <文/白石和幸> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。Justin Trudeau, Fidel Castro’s love child…. pic.twitter.com/Xg5Ma7hrfa
— SoCalPatriot🇺🇸 (@francine_toro) 2018年2月7日
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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