「カナダのトルドー首相はカストロの息子」説がSNSやスペイン語圏で根強く拡散している理由

●裏付け?1:「2016年のトルドー首相のキューバ訪問時にカストロの自宅に招かれなかったのはカストロが息子の姿を見るのが辛かった」説  2016年11月15-16日にベトナムの国家主席チャン・ダイ・クアンとジャスティン・トルドーはキューバ訪問日が重なるという出来事があった。  当時、90歳になっていたフィデル・カストロは彼の体調が許す限り国賓を自宅に招いて会談するのを常としていた。安倍首相も同年9月に彼の自宅を訪問している。  ところが、両首脳のキューバ訪問で奇妙な事態が発生したのであった。チャン・ダイ・クアンはフィデル・カストロの自宅を訪問して会談したのであるが、ジャスティン・トルドーの訪問は実現しなかったのである。フィデルが訪問を受け入れられない場合は、その理由が公式に発表されるのが常であった。その発表もなかったのである。  実際、両国の報道メディアは両者の会談を期待していた。その場面を写真に撮れば、それだけで両国の長年続いている絆の強いことを証明することになるのであった。  実はそもそもカナダとキューバの関係は長いものだった。しかもそれはトルドー首相の父親、ピエール・トルドーが築き上げたものなのだ。  というのも、ジャスティンの父親ピエール・トルドーはフィデルとは親友とでも呼べる間柄を維持し、1976年1月にはピエール・トルドーはマーガレット夫人と赤ん坊だったマイケル(ジャスティンの弟で1988年に死亡)を同伴してNATO加盟国の中で唯一キューバを首相として訪問するという快挙を成し遂げたのであった。  また、米国がキューバと国交を断絶した時も欧米諸国はキューバとの関係を疎遠にするという姿勢を取ったが、カナダはそれ以後も国交を維持して取引をおこなっていた。  このようにカナダとキューバは親密な関係を維持して来た。そして、ピエール・トルドーの訪問から40年余り経過して、今度は彼の息子ジャスティン・トルドーが首相としてキューバを訪問しているという姿を前に、フィデルは彼と会うのは当然のことだと誰も考えていた。ところが、フィデルはその会談を断ったらしい。しかも、その理由は一切説明されなかった。その前日にはフィデルはチャン・ダイ・クアンと会談をもったというのに。しかも、健康上においてもフィデルに異変は記録されていない。  フィデルは「自分の息子」の姿を見るのが辛かったのか、或いは両者が一緒にいる場面が写真に撮られてメディアに流されると、両者が酷似していることが物議を醸すようになる。それをフィデルは避けたいと考えたのかもしれない。それ以外には会わない理由は見当たらない--というのがこの説を信じる人の主張だ。 ●裏付け?2:「カストロは女性遍歴が多く、実子だと確認できた人物が11人いる」説  カストロは女性遍歴の多かった人物で、ジャーナリストのアン・ルイス・バルダックが彼女の著作『Without Castro』の中で<フィデルの子供だと確認出来た人物が11人いる>、と述べているそうだ。最初の夫人ミルタ・ディアスとの間に1人、二番目の夫人とは4人、二人の愛人との間に2人、未公認の子供3人ということで10人の存在が明らかになっている。11人になるにはもうひとりいることになる。但し、筆者はこの著書を手にしていないので、11番目がジャスティンだと指摘しているのか否かは確認できないでいる。仮に、そうだとは記載されていなくても、ジャスティンがフィデルの息子であるという可能性はある--という主張。(参照:「Dinero」) ●裏付け?3:「カストロの自殺した息子がトルドーを異母兄弟と書き残していた」説  最初の夫人との間の一人息子フィデル・ジュニア・カストロは2月1日に自殺した。が、彼が亡くなったことでまた一つジャスティンとフィデルの関係が再燃するのである。実は、彼が書き残したものがあり、それに<ジャスティン・トルドーは異母兄弟だ>と指摘しているのを多くの人が確認したというのである。(参照:「El Confidencial」)  フィデル・ジュニアは旧ソ連で修学した原子物理学者であった。スペイン語以外に<ロシア語、英語、フランス語に堪能だった>という。キューバを代表して物理学会などに出席していた。  自殺の動機は不明とされているが、ラウル・カストロの娘の話によると、父親を非常に慕っていた人物で、父親が亡くなってから精神不安に耐えることが出来なくなったからだと説明しているという。入院していた精神病院の窓から飛び降り自殺をしたのであった。
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トルドーの母とカストロの子!?
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