日銀ETF買い入れの出口戦略から考えた投資法とは?

ETF買い終了でメリットがある銘柄も

 また、ETF組成にも関わった経験がある大手証券幹部は「ETFは市場を通さず機関投資家に丸ごと引き受けてもらうのが一番いい」と指摘する。 「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)はポートフォリオに占める株式の比率は25%ですが、運用ルール上は34%まで高められる。ETFを構成する個別株式を自社株買いしてもらえるならいいが、自社株買いできない非優良銘柄だけが日銀の手元に残ってしまうと、かえって売却が難しくなってしまう。ETFなら議決権の問題は生じないが、日銀が個別株を持つとなれば、株主総会の議案に賛否を示す責任が出てきて面倒なことにもなる」  当の日銀はどうか。「ETF売却はまったく考えていない。購入スタート当初から、売却時期についての議論は意識して避けてきた。売却時期を決めると、売却開始が接近するにつれて余計な思惑を呼ぶからだ」(日銀関係者)と、ガードが堅い。  とはいえ、もしも売却が始まれば株式の需給関係は一変しかねない。実際に日銀のETF買いの出口に差し掛かった場合、株価はどうなるのか。実は、「思わぬ銘柄が値上がりする可能性がある」と、大神田氏は見る。 「短期的な下落による買い場の到来、そして流動性の回復による投資の活発化の2つがキーワードになると予想しています。日銀がETF購入の減額を示唆しただけで、株式は下落する公算が大きい。ただ、ETF購入から日銀が手を引けるほど景気や株価が回復していれば、株価の下落幅は限られ、むしろ格好の買い場となるでしょう。また、日銀がETFのかたちで事実上買い占めてしまった株式を市場に再放出することで、売買の活発化が予想されます。日々の取引高が一定水準を超えると海外の長期投資ファンドが投資対象に加えてくることが株価のプラス材料になると見ています」  日銀のETF爆買いが続く限り、買い安心感はある。仮にやめても、むしろ上がる銘柄も。どちらにしても買い目線が正解かもしれない。
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日銀ETF買い終了で恩恵を受ける銘柄7選
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