資産15億円の内訳
2012年 株の運用額2億円突破。専業投資家の道へ
順風満帆とも思える投資歴だが、大きく負けることもたびたびあったとか。
「リーマン・ショックでは、当時の資産2500万円から1400万円に大きく負けました。そこから再び盛り返し、’11年8月には1億円を達成したのですが、
リーマン・ショック時の反省から『実物資産にお金を移し、安定収入を得よう』と考え、アパートを購入しました。これで分散投資と、安定収入を確保することにしたんです」
その後も不動産を買い、家賃収入が月100万円、株の運用額が2億円に達した’12年に会社を退職。専業投資家として生きていくことを決意した。
アベノミクスが始まり、この5年で2億円から15億円まで増やしたパフォーマンスは驚異的だ。「ここまで増やすことができたのは、アドテックプラズマテクノロジーの3.3億円の利益が大きかったですね」と振り返る。
「1万株くらい買って、
会社の事業内容、将来性などを聞くために、実際に会社を訪問したんです。会社の応対は非常に素晴らしく、将来性を感じ、約4万株ほど買いました。すると、運よく『電池関連銘柄』として注目が集まったんです。7000万円ほど買っていた株が一気に上昇し4億円になり、3.3億円の利益になりました。
企業に直接電話したり実際に訪問して企業を調べることは、投資家として大事な行為だと思いますね」
今では総資産15億円を突破した横這氏だが、それでもムダ遣いはできない性分だと話す。
「決して貧乏な家庭ではなく、むしろ裕福なほうだったと思いますが、小さい頃、母はスーパーの見切り品ばかり買っていました。その母の影響が大きいのか、
価格に対して『本当にその価値があるのか?』という考えが幼少期から染みついていたと思います。今も服はしまむらだし、靴下はボロボロになるまではいて、穴が空いたら自分で縫ってまたはいていました。スマホは中古だし、車は1998年式の20年落ちの国産車に乗っています。『物には魂が宿る』と信じていて、お気に入りのものや価値を感じられるものは捨てられない性格で。そのせいか、株を売るのも苦手ですね(笑)。
『ケチ』というとかっこ悪いですが、株式投資ではそれが強みにもなる。圧倒的な底値を探るのが、いつになっても好きみたいですね」
《横這氏が学んだ勝ち続けるための哲学》
●過去ほぼすべての四季報を所有。勝つためには勉強し続けるしかない
●いつ何が起きるかを予測。確実に利益をあげる方法をつくる
●幼少期に染みついた「価格へのこだわり」。圧倒的バリューを探す
取材・文/爆勝ち個人投資家取材班
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