新説! 新興国通貨は積み立てが一番!? スワップ狙いはどこまでいける?
2017.12.04
明るい材料の少ない新興国だが、高橋氏は織り込み済みだ。
「もともと3年から5年スパンで始めた投資です。ポジションを維持し続ければスワップがもらえるわけですから、強制ロスカットにさえならなければいい。私のやり方だとトルコリラは23円、メキシコペソは5円を割って過去最安値を更新しても大丈夫。ペソは毎月2万円分、トルコリラは3万円分ずつ機械的に買い増しているので、この下降相場で平均建値はどんどん下がっていってます。いつか上昇トレンドに転じたときには、キャピタルゲインも大きなものになるでしょう」
レバ3倍でも23~27%の利回りが期待できる高橋氏の積み立て戦略。想定外のショックが起きない限りは安泰か。高橋氏のような積み立て戦略でいくもよし、頻繁に為替をチェックできる人は来年7月のメキシコ大統領選までに訪れかもしれない急落を待ち構えるのもよし。メキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランドは、いずれも積み立てるのが吉かも!
《高橋氏の2通貨積み立て戦略》
●メキシコペソ
月間積立額 2万円
月購入量 1万ペソ
スワップ/月 450円
年利換算 27.4%
ロスカット水準 約4.9円
●トルコリラ
月間積立額 3万円
月購入量 2000リラ
スワップ/月 570円
年利換算 23.1%
ロスカット水準 約23円
高橋氏はメキシコペソとトルコリラを積み立て投資。毎月15日前後の下げた日に購入する。史上最安値割れでも耐えられる低リスク積み立てだ
【高橋 健(仮名)氏】
サラリーマン投資家。大手企業勤務のかたわら不動産投資、太陽光発電を開始して月56万円の不労所得を得る。高金利通貨で積み立て投資も実施中
【神田卓也氏】
外為どっとコム総研調査部長。証券会社などを経て現職。メジャー通貨だけでなく新興国通貨まで幅広くウォッチするFXの伝道師。http://www.gaitamesk.com
取材・文/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック
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