allanfernancato via pixabay (CC0 Public Domain)
枠組思考で3点話法を展開し、その前後にメッセージを組み込むと、構成が構築できるとともに、聞き手に訴求するポイントが明確になることは
前回お話した。
そればかりではない。20年来の演習経験をふまえれば、メッセージを組み込むという構成力が高まると、プレゼン表現力が高まるという相関があることがわかっている。
プレゼン表現力というスキルをパーツ分解すると、コアスキルは、
聞き手に対してターンできるかどうかというスキルに行き着く。
会場の片隅で、演台の上におかれたパソコンを凝視しながらプレゼンをしているケースも少なくない。パソコンを見ていなくても、スクリーンに投影されたパワーポイント画像をみて、聞き手に背を向けてしまったりするケースも多い。
これでは、聞き手は、スクリーンを注視するかもしれないが、話し手を注視しない。その分、聞き手の集中度の低下は加速してしまう。
私が経験したもっとも異様なケースは、前方のスクリーンとは逆側の会場の後ろにしかPCが置けず、PCの頁繰りを遠隔操作するため機器もなく、会場の後ろからプレゼンが行われていたケースだ。
これでは、聞き手は、前方のスクリーンを見てよいのか、後方の話し手を見てよいのかわからない。ましてや、後ろから声が聞こえるということは、後ろに人に立たれると気持ち悪いように、違和感を覚えさせる。
これは、世界を代表するグローバルカンパニーの日本支社で行われていた例だが、話し手が遠慮して、下座から話そうとする余り、スクリーンは前方、話し手は後方というパターンが散見される。