聞き手の集中力を持続させる「間」の作り方を考える

山口博

Komaer / PIXTA(ピクスタ)

 前回お伝えしたように、枠組思考の利点は、3点話法を構築できることなのだが、最も大きな効果は、プレゼンの構成そのものを構築しやすくなることだ。

 大・中・小、複雑・中庸・簡易、過去・現在・未来、今週・来週・再来週、成功・失敗・改善、現状・課題・解決、説明・質問・応答、案1・案2・案3……自分が一番フィットすると思う枠組みで構成すれば、自ずとそれが構成の骨格になる。

 一番簡単なプレゼン構成の仕方は、枠組思考による3点話法の前と後に、メッセージを入れることだ。メッセージとは、聞き手に最も訴求したい内容だ。

 例えば、大・中・小の枠組思考のケースでは、以下のような話法になる。「最もお伝えしたい問題点はAだ。問題点を影響の大きさで考えてみると、最も影響の大きいA、影響が中程度のB、影響が小程度のCに区分できる。最も影響の大きいAについてお伝えしたいのだ」

 また、過去・現在・未来の枠組思考のケースでは、次のような話法が使える。「今後Cという取り組みをすることを提案する。過去において私たちはAに取り組んだ。現在Bに取り組んでいる。今後はCに取り組むことが必要だ。ここで私が訴求したい点は、Cに取り組むことなのだ」

3点話法の最初と最後にメッセージを組み込む

 3点話法の前と後で訴求するメッセージは、3点話法の中で言及したいずれかの内容でもよいし、3点話法で言及した内容を概括したものでもよい。大事なポイントは、前と後で必ずメッセージを語ることだ。

 3点話法の中にもその内容が出てくれば、3点話法の前、中、後で、3度も繰り返すのかという声が聞こえてくるが、そうなのだ。繰り返すことが大事なのだ。

 聞き手の集中度は、プレゼンの時間の経過とともに下がることが普通だと考えた方が良い。3点話法は、「1点目は」、「2点目は」、「そして3点目は」というリズムにすることにより、3度にわたり、聞き手の集中度の低下をある程度防止することができる。

 それに加えて、メッセージを最初に入れることによって、聞き手の集中度の発射台を高くすることができる。メッセージを最後に再度入れることによって、3点話法よりもさらに聞き手の集中度を高めることができるという効果があるのだ。

つなぎ話法の間(ま)が集中度の低下を防ぐ

 この聞き手の集中度をさらに高めるために活用すると良い話法が、つなぎ話法だ。枠組思考に合わせて、つなぎ話法を考えるとわかりやすい。

 最も大きい問題は・次に大きな問題は・最も小さい問題を挙げると、複雑な問題から挙げると・逆に最も単純な問題は・中間の問題としては……という話法だ。1点目は・2点目は・3点目は……という話法も、単純だがわかりやすいつなぎ話法だ。

 つなぎ話法は、パワーポイントのページを繰る前に、使うことがポイントだ。つなぎ話法を使う、パワーポイントのページを繰る、ページを繰る間(ま)が出来る、間(ま)の間に一呼吸置ける、一呼吸の間に聞き手に次の内容は何だろうかという思いをよぎらせることができるからだ。

 「最も大きい問題は」というつなぎ話法を繰り出し、パワーポイントの頁を繰る、その間に、聞き手に「最も大きい問題は何だろう」という思いを与えることがしやすくなるのだ。

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つなぎ言葉の位置も重要

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