「アイデアが何も出ない!」という袋小路を1時間で抜け出す方法

応酬しないで相手の意見を拝聴する

 ひとりで悶々と行き詰った時に、この方式の原理を用いればよい。なにも20人集める必要はない。自分でアイデア出しをしてみる。15分だ。逆に15分以上かけない。それ以上長い時間をかけて、悶々としていても時間の無駄だ。  15分たったら、他の誰でもよい。できれば、バックグランドや考え方の異なる人に、15分時間をもらい、自分のアイデアを聞いてもらい、知恵を自由に出してもらう。その際に肝心なことは、どのような異なる意見がでても歓迎するということだ。同じ意見がでても拝聴するということだ。  やってはいけないことは、他の人にアイデアを出してもらう度に、異なる意見がでると「それは違う」などと応酬したり、同じ意見が出たら「それはもう上げた」などと応答したりしないで、ひたすら、歓迎して拝聴するのだ。  その上で、また、自分で持ち帰って、他の意見もふまえながら、他ならぬ自分で、アイデア出しをしていく。これにも15分時間を用いる。自分で悶々としていたことが嘘のように、新しい発想が生まれることが、演習を通じて実証されている。  ひとりで悶々とするな、周囲に相談しろといくら掛け声をかけても、解決しないことが多い。このように具体的な分解されたアクションにより、アイデア出しを加速し、袋小路から抜け出しストレス解消を実現することが早道だ。 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第53回】 <文/山口博> 【山口 博(やまぐち・ひろし)】グローバルトレーニングトレーナー。モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい、2017年8月)がある。
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
1
2
3
チームを動かすファシリテーションのドリル

「1日1分30日」のセルフトレーニングで、
会議をうまく誘導し、部下のモチベーションを自然にあげられるようになる!

バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会