痴漢事件の発生は、被害者が被疑者を訴え出ることで始まる。ただ、その終わり方はケース・バイ・ケースで、
1.当事者同士の話し合いによって終わる
2.警察に通報され、逮捕されてしまた結果、罪を認めて“略式起訴”で罰金を支払って終了
3.警察に逮捕されても容疑を否認し、捜査のした結果、不起訴処分になって終了
4.逮捕されても容疑を否認し続け、検察に起訴されて正式裁判にまでもつれ込み、有罪判決を受けて罰金刑で終了
5.逮捕された上に起訴され、何年も裁判を戦い抜いた結果、無罪を勝ち取って終了
といったパターンが考えられる。
この場合、最も望ましいのは「1.当事者同士の話し合いによって終わる」だ。
「この人痴漢です!」
と、被害者に腕を掴まれてしまった場合、まずは最寄の駅で降り、被害者と直接話をするのが普通だ。この時、被害者との話し合いの中で誤解が解けたり、被害者に謝罪することで、警察沙汰が防げることもあるのだ。
そうした痴漢事件の終わり方は、ある意味、理想的だとも言える。しかし、多くの場合感情的になっている被害者に冷静な話し合いはできず、誤解を解くのは至難のわざだ。また、謝って済ませてもらえる可能性も低いだろう。
とはいえ、話し合いで誤解が解ける可能性はゼロではないので、努力をしてみる価値はある。“幸運”にも相手が誤解だと理解したり、謝罪を受け入れてくれさえすれば、痴漢事件における経済的損失はゼロだ。