「100年後も日本が一等国である価値を作る」京大発EVベンチャー社長が語る経営論【GLM小間裕康社長インタビュー】

井野祐真
小間裕康社長

GLM小間裕康社長

「和製テスラ」。おそらくその言葉を期待して集まった多くの記者たちだが、会見で語られたのは、「和製テスラではなく、EV版フェラーリを目指す」という新たな宣言だった――。

 4月18日、京都を拠点に活動するベンチャー企業GLMが新型EV「G4」の発表会を行った。高効率で高出力なモーターを車両前後に2機搭載、最高出力は400kW(540馬力)、最大トルク1000Nm、0-100km/h加速は3.7秒、最高速度は250kmというスーパーカーだ。2019年までの量産化を目指し、1000台を生産、想定価格は4000万円だ。

 前回は、G4のコンセプトやEV市場の将来性について伺ったが、今回は、GLM社長の小間裕康氏の人となりやベンチャー企業を創業するまでの苦労話などを聞いた。

――会見では「日本ものづくりへの貢献」を強調されていました。

小間:私たちは自分たちの子供や孫の世代が、日本でずっと暮らすために何をできるかを考えています。100年後も日本が一等国である価値を作るためにも、今ある良質な部品メーカーをきちんと盛り上げていかなければなりません。

――日本のメーカーはスーパーカーを作りづらい環境にあるのでしょうか?

小間:行政に開発費の補助金を申請してもことごとく落ちますね。国のお金をスポーツカーに投じる行為は公共性がないし、国民に顔向けできないと。ただ、果たして本当にそうなのでしょうか。国民のみなさんに贅沢な乗車経験を提供できれば、自動車に対する意識も変化し、自動車保有台率ももっと上がると思います。また、スーパーカーは部品メーカーが先端技術を試す試験場にもなります。

――確かに、一度試してみるのは必要かもしれません。

小間:僕はケータイ世代なので、可処分所得のほとんどが携帯代に消えていました。ただ、ひとつ前の世代だと、「いつかはクラウン」と言われていました。「社会で成功して、この車買おうぜ」という感覚さえあれば、日本ももっと上を向くことができるはずです。

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「自由というのはわがままな存在」

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