この結論を実証するかのような現象がアルゼンチンの4つの県を包む27か所で96874人を対象に調査した結果、GMOを栽培し、モンサントのグリフォサートを頻繁に使用しているこの地域ではその弊害とされる数種類の病気に罹っている人の数が非常に高い率で検出されたのであった。(参照:「
Infobae」)
同様にアルゼンチンのサンタ・フェで150ヘクタールを所有しているダミアン・ベルゼニャシーは遺伝子組み換え大豆を1996年から栽培しているが、<ラウンドアップの使用量が必然的に増加し、当初1ヘクタール当たり1リットルの使用がそれに耐える雑草が増えて10から12リットルに増加した>という。<ラウンドアップの多量の使用と土壌の水はけが悪くなり土壌に水がたまり、根が枯れてしまうと>いう現象が起きたそうだ。その影響で牧畜にも悪影響を及ぼすことになったと語った。(参照:「
Infobae」)
ラウンドアップのグリフォサートと同様にモンサントの製品で最も多く市場に投入された製品に牛成長ホルモン(rBGH)がある。<ミルクの生産量を10-20%高める>という目的で使用されている。その後の研究で、カナダとEU及び他の国では発がん性があるとして使用が禁止された。しかし、米国では人体への被害は否定されたままである。(参照:「
Sin Embargo」 )
<文/白石和幸 photo by
William Murphy via flickr(CC BY-SA 2.0) >
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。