主力選手複数名が長期離脱すれば、容疑者は儲かっていた
ドルトムント株は11日の終値で5.61ユーロ。
事件が発生し、翌日は「一時的に」数%下がりましたが、その後再び値を上げ、12日の終値は5.71ユーロでした。終値としては下がるどころか、前日より1.8%の上昇をした形となります。その後下がる日もあり、20日は5.42ユーロとなりましたが、容疑者が下がってほしいといえる地点までは、まったくもって下がらなかったといえます。
株の値上がり、値下がりを予測するのが、いかに難しいかを改めて考えさせられる事例であるともいえます。
なお、今回の爆破事件によるけが人は、マルク・バルトラ選手と警官の2名となります。両名とも幸いなことに命に別状はなく、今回の爆破事件による死亡者はゼロ。
しかし、被害がもっと大きかったらと仮定してみましょう。死亡者がいた、または主力選手複数名が長期離脱を余儀なくされた場合はどうでしょうか?
そうなると、ドルトムントはチームとしては危機的状況となり、強いサッカーチームとしては機能しなくなっていた可能性がありました。チャンピオンズリーグどころの話でもなかったでしょうし、今後のチーム運営にも多大な影響があったことでしょう。
このとき初めて、チームの株価は暴落へと向かう可能性があったわけです。その意味で、より多数の被害者がでるであろうと考えていた容疑者の計画は失敗に終わったといえます。