ZARAにデザインを「盗作」されたデザイナーたち、結束して被害を主張

パクリが横行する構造的要因

 ZARAはファスト・ファッションであるが故に、既存のデザインを模写することから逃れることは容易ではない。インディテックスには300人の若いデザイナーがいる。そして、毎年1万8000着の新しいモデルを生産している。H&MやGAPは毎年4000着の新作を発表していることから比較しても、ZARAの新作の数量は膨大である。それが出来るのもスタイルのコンセプトを決めて、デザインを起こし、それが社内で受け入れられてから生産にかかるまで、僅か18日しか要しないという驚異的な「ファスト」体制にあるからである。一般のアパレルメーカーだと6~8か月が必要だろう。しかも、ZARAが所在するガリシア地方の本社の周辺にZARAの試作品や完成品を縫製できる下請けメーカーが500社ほど待機しているのである。  また、新作を多量に生み出す理由の一つに、ZARAでは一つのモデルは各サイズごとに少量しか生産しないのである。その為、新作を他社よりもより多く生産する必要がある。限定した数量しか生産しない理由は、常に品切れを狙って消費者がZARAショップに頻繁に訪れるようにさせるためである。これは同様に現在伸展しているネット販売でも同じことが言える。  ネット販売の強化によって、逆に盗作品がより摘発され易くもなってもいる。しかし、膨大な新作を生み出し、限定数量しか生産しないということで売れる足も速く、盗作品を外部のデザイナーの方で見つけるのも容易ではなくなっている。 <文/白石和幸> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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