オレンジのロゴの上に小さく「極度車動自」。せめて「極度自動車」にしてもらいたい
北米はSuperdryが特に力を入れている市場で、ニューヨークには市内だけでも4店舗あり、そのうちの1店舗はニューヨークのシンボルともいえるエンパイアステートビルディングの真向かいという一等地に、日本のブランド「UNIQLO」や、知名度抜群の「ZARA」とともに軒を連ねる。
終日、多くの観光客やビジネスパーソンらがその大通りを行き交う中、黒地にオレンジ色で書かれた「Superdry極度乾燥(しなさい)」の文字はやはりよく目立つ。
店内に入ると、1人の女性が「ようこそ。買い物楽しんで」と笑顔で声を掛けてきてくれた。ファストファッションと言われるアパレルショップでは、黒いスーツの男性が見張り役で立っているだけであることを考えると、対応は明るく丁寧に感じた。
3月半ばでも氷点下にまで気温が下がるニューヨーク。地下から2階までの計3フロアに展示された商品の半分は冬服。残り半分はTシャツやカバン、小物類が並ぶ。そして、その多くには、やはりあった、「極度乾燥」の文字。
しばらく商品を物色していると、「極度乾燥」以上に目を疑う日本語が目に飛び込む。「極度車動自」、「競技場」、さらには「会員証な」という謎でしかない語り掛け。これに「Japan」や「Osaka」と地名までプリントされているため、たいていの外国人がSuperdryを日本のブランドだと誤認しているらしく、実際、店の外で同ブランドの紙袋を持っていたドイツ人4人組に話を聞いたところ、1人は中国、他3人は日本のブランドだと思い込んでいた。