バフェット氏による「株主への手紙」、2017年版を読む

丹羽唯一朗

illustrated by DonkeyHotey via flickr(CC BY 2.0)

株主へ毎年送る「株主への手紙」を公開

 2017年2月25日、米国著名投資家、投資会社バークシャー・ハザウェイCEO、ウォーレン・バフェット氏が、バークシャー・ハザウェイの株主へ毎年送る「株主への手紙」を公開した。(参照:バークシャー・ハザウェイ

 2016年、バークシャー株は23.4%上昇し、ベンチマークのS&P500(配当込)の+12.0%を大きく上回った。バークシャー社の1株当たり純資産は10.7%増加した。1965年から2016年の52年間で、S&P500(配当込)は年平均+9.7%の増加ペースであったのに対して、バークシャー株はそれを大きく上回る年平均+20.8%で増加した。

 S&P500(配当込)とファンド・オブ・ファンズとの運用成績を比較し、S&P500(配当込)の方が優れていたことを後述するが、ここでは、S&P500(配当込)よりもバークシャー・ハザウェイの方が、パフォーマンスがはるかに上回っていたことを、頭に入れておきたい。

初のネットライブ中継を行った去年の総会

 昨年、バークシャー・ハザウェイは、Yahoo!を通じて、初めて、年次株主総会のインターネットライブ中継をおこなった。筆者も、本サイトで、「バフェット氏率いる「バークシャー・ハザウェイ」株主総会、初めてインターネットでライブ中継」と題した記事を配信し、株主はネブラスカ州オマハまでわざわざ行かなくても、また、株主でなくても、バフェット氏の生の声を視聴できたと紹介した。次株主総会のインターネット配信が、総移動時間や費用から見ても、いかに利便性の高いものであるかも記した。

「株主の手紙」を読むと、インターネットでライブ中継は成功し、リアルタイム視聴では110万回のユニークアクセス、リプレイでは1150万回のアクセスを記録し、株主総会出席者を前年の10%減の約37,000人に減らしたという。費用の倹約は、インターネット中継の3つのメリットのひとつに過ぎないのである。また、次のように高齢や宗教上の理由からもインターネット中継は支持された。

“Berkshire’s thank-you mail for initiating the webcast included many notes from three constituencies: the elderly who find travel difficult; the thrifty who find it expensive to travel to Omaha; and those who cannot attend a Saturday meeting for religious reasons.”(ウェブキャストを開始したバークシャーへの感謝のメールには、3つの支持層からの多くのメモが含まれていた。旅行が難しいと感じる高齢者、オマハに旅行するのに高価だと思った倹約者、宗教上の理由から土曜日の会議に出席できない人である)

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