寝不足が続くと食傾向が肥満体のそれに近づいていく
「寝不足は太る」とよく言われます。これは多くの研究で明らかになっている事実で、例えばもっとも有名なのは2004年にスイスで行われた調査でしょう(1)。
これは27才の男女500人を対象にした長期研究です。全員の体型を13年にわたって記録し続けたところ、1日の睡眠が平均で7時間以下の人は、それより多く寝ている人にくらべて、なんと約8倍もデブになる確率が高かったとか。適切な睡眠は、かっこいい体型を保つためにも必須なのです。
寝不足がデブにつながる原因は、実はまだハッキリとはわかっていません。現時点で可能性が高い説は以下の3つです。
・睡眠のリズムが不規則な人たちは、ポテトチップスのようも不健康な食品を好むケースが多い
・睡眠が足りないと、食欲をコントロールするホルモン(レプチンやグレリンなど)のバランスが崩れる
・寝不足になると脳がドーパミンに反応しづらくなり、いくら食べても満足しなくなってしまう
どの考え方にも有力なデータがあり、現時点で明確な原因を特定することはできません(2)。しかし、「睡眠が足りないと摂取カロリーが増える」というポイントは、すべての説に共通しています。細かい仕組みはどうあれ、寝不足によって思ったよりも食べ過ぎてしまうのは間違いないでしょう。