インドリーグで活躍中の元Jリーガー、カレン・ロバート ビザ取得と入国後の苦労について語る

ようやく入国したら、次はポジションがなかった

「この時点ではまだシーズンは始まっていませんでした。しょうがないから、まあ待つわ、と。代理人からも電話で原本を送ってくれと催促してもらいました」  開幕は10月1日である。本来なら、プレシーズンのキャンプに合流して新しいチームメイトと顔なじみになり、その上でポジションを獲得しなければならないところだ。ことは一刻を争う。開幕日に間に合えばいいという話ではないのだ。 「今から送ってもらったら次の週の真ん中くらいには届くとのことで、これならギリギリ開幕には間に合うはずだったのですが、また届いたのがコピーで、このときばかりは焦りましたよね」  再び待つしかなかった。 「その十日後くらいに今度こそ正式な原本がきて、ビザもとれたわけですが、現地についてみるとすでに三試合を消化していて二勝一敗、しかもオレのポジションにいたのが前の年にも大活躍した看板選手。言ってみれば一昨年までのマリノスで中村俊輔さんのポジションを奪えみたいな話で、入り込めなかったんですよ。あらゆる意味で、去年はオレの展開ではなかったですよね……」  何せ、日本や韓国を除くアジアサッカーは新興市場。これまでの常識が通用しない場面にも多々遭遇するだろう。しかし、サッカーに限らずプロスポーツ選手にとっては環境や経済状況の急変はつきものだ。そんなカレン・ロバートは筆者に、高額な年棒を得るプロスポーツ選手にしては珍しい経済感覚を開陳した。(続く) <取材・文/タカ大丸> 【タカ大丸】 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ほかに韓国ドラマの字幕制作も手掛ける。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’05年9月「オフィス・スカイハイ」を創業。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。その他、C・ロナウドをはじめとする海外有名選手書籍の翻訳を多数手がけ、二冊目の訳書『モウリーニョのリーダー論』(実業之日本社)は三刷を記録。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(三五館)は12万部を突破、26刷となる。雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。公式サイト
 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
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