ジョージ・ソロス損失1140億円損失の背景と、ヘッジファンドが今狙っていること

「買い目線」のヘッジファンドが今も多数

 投資信託は日経平均などのベンチマークを上回ることを目標にしていて、仮に運用実績がマイナスだとしても、よしとされる。対して、ヘッジファンドはベンチマークを上回り、かつどんな不況時でも常にプラスの「絶対的収益」を追求することを至上命題としている。 「ところが、2016年はS&P500種が9.5%の上昇だったのに対し、ロング・ショート戦略のヘッジファンドは4.3%減と低調だった。これは12月以降の世界的な株高の影響も大きい。ショートを減らし、ロングに軸足を移すポジションを取るヘッジファンドが増えています」(田代氏)  つまり、まだまだ「強い買い目線」のヘッジファンドも多いということのようだ。さらに、海外投資家の間では「日本株買い」の根拠がもう一つあるという。 「ドル建て日経平均です。11月以降、日経平均は確かに大幅に上がりましたが、同時に円安が進み、ドルベースで見ると日経平均はそこまで上がっていません。海外機関投資家から見ると、日本株は出遅れ感があるのです」(田代氏)
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海外ヘッジファンドのコンセンサスは「売り」
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