「同一労働同一賃金」の議論は抜け穴だらけで意味がない!

tkc-taka / PIXTA(ピクスタ)

 内閣総理大臣を議長とする働き方改革実現会議で、「同一労働同一賃金ガイドライン案」(参照:首相官邸)が検討されている。正規か非正規かという雇用形態にかかわらない均等・均衡待遇を確保し、同一労働同一賃金の実現に向けて策定するものと謳われているが、ガイドラインの制定が、同一労働同一賃金を促進するのだろうか。

 ガイドライン案は、ひと目みてわかるように、同一労働同一賃金でなくても問題にならない場合と、問題になる場合のガイドラインを、きめ細かく定めている。それを、給与を職業経験・能力に応じて支給する場合と、業績・成果に応じて支給する場合に区分している。

 例えば、「キャリアコースによる職業能力習得を、正社員がしており、パート社員がしていなければ、同一労働であっても同一賃金でなくてもよい」、「目標未達の場合のペナルティが、正社員には適用され、パート社員には適用されなければ、同一労働であっても同一賃金でなくてもよい」とある。

 この区分をみて、読者のみなさんは、どう思うだろうか。社員の能力向上のための研修を実施している企業は少なくないし、その対象は正社員のみを対象としているケースがほとんどであると言える。目標未達であれば賞与や昇給にあたり低い支給率が適用されるという、いわばペナルティが付されるケースが多いことが実態だ。だとすれば、「同一労働であっても同一賃金でなくても良い」ケースが多発することが目に見えているのではないか。

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思い起こされる「あの騒動」

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