大会は中一日で連戦が続く大変厳しいスケジュール、雨が降る日も多かったためグラウンドもかなりの荒れ具合で、これぞ「アジアの洗礼」といった環境。
「グラウンド、ボコボコっすよ!」という選手の声も多く聞こえたが、比較的若手、或いは大学生の練習生から多くが構成された今回の湘南ベルマーレにとっては、厳しいながらも良いアジアの経験になっただろう。
さらに大会開始直前に「キューバのカストロ議長が亡くなったため、12月4日に国民が喪に服すので、大会はスケジュールは一日延期」という決定が突然なされた。共に社会主義国で、ベトナム戦争中にも多くの支援を行ったキューバ、そしてその象徴であったカストロ議長はベトナムで大変尊敬されているためだ。とはいえ、まさかキューバの革命戦士の死が、遠くベトナムで、更に湘南ベルマーレの予定に影響するとは誰が想像しただろう……。遠征スケジュール、更にはグラウンドでの練習スケジュールなどは、ただでさえ緩い大会運営により混乱している中で、日程変更により更に混乱をの度合いを増すなど、「ザ・ベトナム」的なハプニングもしばしば……。
そんな中、湘南は予選リーグ最初の2試合、対ハイフォンFC(2016ベトナムリーグ2位、対バウグーAC(ブラジルより参加)と引き分け。
予選突破が厳しくなったものの、3戦目のSHBダナン戦に2-1で勝ち予選グループを2位通過。最初は慣れない環境と、普段と異なるメンバーとで苦労も見えたが、徐々にコンビネーションが良くなり、調子を上げてきた。準決勝ではカンボジアリーグの2016チャンピオンチームでもあるボンケットアンコールFCに3-0と快勝。決勝戦では再度SHBダナンと相見えることとなった。