磁器人形ブランド「リヤドロ」、創業者一族の骨肉の争いで崩壊寸前の状態に

 リヤドロの存続が危ぶまれている一方で、同社の磁器人形のファンは今も存在しており、今年4月にはタイ国でつい最近国王となっワチラロンコン皇太子夫妻がボーイング737でバレンシア空港に到着して直ぐにタイ国大使の案内でバレンシア市内のリヤドロが経営しているショップに立ち寄り、そのあと空港から旅立ったという出来事もあった。(参照:「El Mundo」)  またリヤドロは美術館を持っているが、2015年からそこは閉館している。スペインを代表する画家ソローリャの作品など<200点を所有しており、時価600万ユーロ(7億2000万円)と評価>されている。(参照:「El Mundo」)  スペインを代表するブランドであるリヤドロ。『優しさあふれる世界を創造したい』という三兄弟の思いを込めて作られた陶磁器人形はなんとも温かい作風で知られており、世界にいまだファンも多い。しかし、そのリヤドロが、創業者一族の骨肉の争いによって、崩壊の危機に貧しているとはなんとも皮肉なものである。 <文/白石和幸 photo by Garry Knight via flickr(CC BY 2.0)> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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