磁器人形ブランド「リヤドロ」、創業者一族の骨肉の争いで崩壊寸前の状態に

photo by Garry Knight via flickr(CC BY 2.0)

 1980年代から1990年代にリヤドロは成長を続けて、<年商2億ユーロ(240億円)を達成するまでになった>。しかし、2000年代に入ると世界的に景気は後退し、中国製の安価な模造品も出回るようになり、リヤドロは次第に市場を失って行った。(参照:「El Mundo」)  売上の急激な落ち込みは異常なほどで、2013年の4290万ユーロ(51億5000万円)、2014年の3770万ユーロ(45億2000万円)、2015年の3490万ユーロ(41億9000万円)と年ごとに売上は減少している。最盛期の5分の1まで売り上げが減少しており、それを放置して来た経営に最大の問題がありとされている。3人の創業者の息子・娘が経営に介入している状態では「船頭多くして船山に登る」のことわざにある通りで、有効な対策は打てないで現在まで来たしまったのである。従業員も700人からその3分の1に削減もされた。(参照:「El Mundo」、「Cinco Dias」)  経営を一本化にまとめるべく、2007年には長男のフアンが70%の株を取得することにして、弟の二人はそれぞれ15%ずつ株を分けるようにした。しかし、過半数の株を持って独自に経営を建て直すことに決めたファンであったが、なんと肝心の彼の娘3人の間でも対立を生むという状態になり、ファンは彼の家族だけで会社を救出して行く道を断念することになったのだ。そして、長女の婿<イグナシオ・ハラが会社を売却する>ことにファンも了解したようである。ハラは、売り先候補の相談にプライスウォーターハウスクーパース(PwC)に相談を持ち掛けたのである。  その結果、企業の買収を専門にしているPHI Industrialが関心を示し、<買収案を既にリヤドロの総括グループSodigeiに提出している>という。その報告と了解を求めて1月5日に株主総会が予定されている。(参照:「El Mundo」)
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創業者一族の骨肉の争い
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