新たな敵「低価格イタリアンファミレス」にも徹底抗戦か?
もう1つ、ピザハットが対抗しなければならない強敵は「ザイゼリヤ」や「ジョリーパスタ」などといった大手の低価格イタリアンレストランチェーンだ。
特に、イタリアンレストランチェーン業界1位のサイゼリヤは、ドミノピザと同様に順調に店舗数を伸ばしており、その低価格戦略は宅配ピザ業界にとっても「台風の目」となっていた。
今回、ピザハットの新業態店舗がオープンしたのはJR津田沼駅近く。津田沼と言えば、サイゼリヤの創業の地である市川市本八幡にも近く、サイゼリヤの店舗が密集する地域である(なお現在のサイゼリヤの本社は埼玉県吉川市)。そのため、当然サイゼリヤとの競争は避けられないものとなってくるが、実は驚くべきことに、この「ピザハット奏の杜フォルテ津田沼店」はサイゼリヤの隣への出店となっているのだ。
新業態ピザハットの隣には「もう1つのライバル」であるサイゼリヤが
ピザハットが”新業態一号店”をこの場所に選んだ理由は明かされていない。
しかし、ピザハットがあえてこの立地を選んだ理由は、サイゼリヤに来店した客に対してもピザハット新業態店舗の優位性をアピールすることで、「低価格イタリアンレストラン」のグラウンドにおいても「攻めの一手」を示したいという思惑があるのではないだろうか。
競合各社の出店攻勢に押されつつも、新戦略で攻めに転じたピザハット。国内では劣勢となりつつあった「ピザ界の世界王者」の今後が期待される。
<取材・文・撮影/都市商業研究所>
【都市商業研究所】
若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「
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