「楽天って中国企業?」スペイン人も驚いた。バルサが楽天を胸スポンサーに決めるまでの紆余曲折

 途中、ペプシコとの契約が決定間近と報じるメディアが出るなど(参照『HBOL』)、さまざまな噂と憶測が飛んだが、結局は楽天がバルサ側を満足させる額を出せることで決着した。  金額以外に、楽天との契約を結ぶ切っ掛けとなったこともある。それはバルサのジェラール・ピケ選手と夫人で歌手のコロンビア出身のシャキーラと二人は楽天の三木谷会長兼社長とアミーゴであるということだ。これも今回の契約に結びつく要因となったという。  バルサはネット分野での販路を広げるには楽天との契約は非常に有効であり、と同時にアジアでの知名度を上げたいとしている。楽天も世界で飛躍するには世界で最強チームの一つバルサのスポンサーになることは同じく有効である。何しろ、楽天は例えばヨーロッパでは知名度はまだまだ低い。今回の契約についてもスペインのあるラジオニュースでは楽天を中国の企業と混同して報道していたほどである。  スポンサーが欲しかったバルサ、欧州で苦戦していて起爆剤が欲しかった楽天。このスポンサー契約が双方にどのように作用していくか、今後が楽しみだ。 ※今期2016-2017はカタールの名前がバルサのユニフォームに入っている。その理由は、バルサが11年前に売却した土地について訴訟が起きて、判決でバルサが売却した土地が法的に評価額以上の金額を受領していたということが背景にある(常識では考えられないことで、まだ詳しい事情の説明が不足している)。そこで、その返金額プラス金利とで4700万ユーロをバルサが用意しなければならなくなったため、急きょ助け船としてカタール航空に2016-2017年の契約更新をバルサがカタールにお願いしたということなのです。只し、その契約金額はこれまで契約していた額と同額の年間3500万ユーロということでバルサも仕方なく了解。このような事情があって、今期もバルサのユニフォームにはカタール航空のネームが入っているというわけだ。(参照『SPORT』) <文/白石和幸> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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