中国スマホ市場でトップに躍り出たOPPO、その戦略と勝因

さらなる国際事業の強化

中国・北京市にある旗艦店はFCバルセロナとの契約後にデザインを改装

 カメラやオフラインなどの戦略が功を奏して急成長を遂げた広東欧珀移動通信は国際事業も手掛けている。  自撮り需要は中国限定でなく、中国と同様の戦略でインド、インドネシア、タイなどでもスマホ出荷台数を伸ばす結果になった。  また、2015年にはスペインのプロサッカークラブであるFCバルセロナと公式スポンサー契約を結び、国際事業を強化する方針を改めて強調している。FCバルセロナは世界最高峰のプロサッカーリーグとも称されるスペインのリーガ・エスパニョーラに所属し、世界的な人気を誇る。特に広東欧珀移動通信が注力するアジアの新興国ではレベルが低い各国内のプロサッカーリーグよりハイレベルな欧州のプロサッカーリーグが人気であることも多く、FCバルセロナとの契約は中国を含めて国際的に大きな宣伝効果が期待できる。  また、国際事業ではインドを最重要市場のひとつとし、インド法人のOPPO Mobiles Indiaには広東欧珀移動通信で国際事業を担当する複数の上級幹部が派遣された。広東欧珀移動通信は国際クリケット評議会ともグローバルパートナ契約を結んでおり、これもインドを重視する姿勢の表れだ。国際クリケット評議会は国際組織だが、インドではクリケットの人気が非常に高く、インドでの宣伝効果を期待した契約だ。  中国で1位を獲得した広東欧珀移動通信は全世界でもトップ5に入った。今後は新興国を中心にさらなる飛躍を目指す国際事業も要注目だと言える。 <取材・文・撮影/田村 和輝 Twitter ID:paopao0128
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