豊洲市場の開業延期で「都会の秘境駅」周辺は今……

 ゆりかもめ市場前駅は2006年3月17日のゆりかもめ豊洲―有明間延伸により開業した。  開業時はすでに豊洲市場の建設が決まっていたために当初から「市場前」の駅名となっていたものの、開業してからしばらくの間は周囲には殆ど建物もなく、開業から5年間の平均利用客は1日あたり20人程度。まさに「周囲に何も建物がない」「周辺人口が少ない」「乗降客が非常に少ない」という「秘境駅」の条件に当てはまる状態であった。  そんな市場前駅であるが、実はここ数年は利用客数が上昇傾向にあった。市場前駅の周辺に新しい施設が開業した、という訳ではない。「新たな利用客」というのは、2014年の豊洲市場の本格着工に伴うもので、つまりその多くは工事関係者や市場関係者だ。  しかし、豊洲市場の工事は一部施設を除いてほぼ終了を迎えたものの、地下水問題や盛り土問題によって、予定されていた2016年11月に「晴れて開業」とならなかったことは周知のとおりである。  一時は関係者で活況を見せつつあった市場前駅はどうなっているであろうか。また、実際に豊洲市場が開業した際のアクセスはどうなのであろうか。我々はゆりかもめの始発駅である豊洲駅へと向かった。
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風評被害でマンション価格も下落した豊洲
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