フィリピンの「ダーティ・ハリー」の中ロへの歩み寄りを警戒するアメリカ

 その一方で、市長時代は麻薬マフィアを始め犯罪組織に属した法を犯す者への人権は認めず、彼らを容赦なく徹底して取り締まった。それを見た市民は彼を映画の『ダーティ・ハリー』の主人公のごとく呼んでいたそうだ。  この犯罪取締りについて、注目を集めているのは、フィリピンの上院諮問委員会にエドガー・マトバノという雇われ犯罪人が出席し、ドゥテルテが彼や他のメンバーに犯罪者を殺害するように指示を与え、1000人余りが亡くなったと供述したのである。(参照:『Listin Diario』)  この諮問委員会の議長を務めているのはレイラ・デ・リマ上院議員で、マトバノはドゥテルテから彼女も殺害するように命令されていたことも供述に加えたのである。それは彼女が2009年にダバオ市で起きていた一連の殺害事件に当時の市長であるドゥテルテが関与しているのではないかという調査を進めていたことに関係していると見られている。
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ドゥルテ大統領就任で危惧される親中ロ路線
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