優柔不断な上司を即決させるための「上手な聴き方」とは?

相手に即決させる「限定質問」

 限定質問とは、「ミーティングさせていただいてもよいですか、(よくないですか)」、「Aがよいですか、Bがよいですか」というような、答えが限定される質問のことだ。このケースでは、部下は、限定質問をしているではないかという声が聞こえそうだが、確かにしているが、その限定質問の使い方が甘く、核心をつかぬまま、周辺部分で対話しているという状況なのだ。  すなわち、「打ち合わせさせていただきたいのですが、(良いか、悪いか)」、「来週はいかがでしょうか、(良いか、悪いか)」と、実施有無や来週という長い期間での都合の良し悪しを聞く、漠然とした限定質問なので、答えが絞り込まれないのだ。もし、これを、最初から、「打ち合わせさせていただきたいのですが、○月○日の14時から15時はいかがでしょうか」と問うていれば、最初の4往復のメールのやりとりの労力と時間は不要になる。  加えて、「最初のメールで日時指定することは失礼なのではないか」、「まずは、実施可否を聞くべきではないか」という意見が寄せられたことがある。私は、1回目で具体的に日時の可否を聞かれることを好むが、いきなり聞かれることに抵抗感を持つ上司もいよう。だとしても、2往復を終えて、来週はOKということまで掘り下げた後に、一気に日時を絞るこむべきだった。  にもかかわらず、そこで、「来週のいつがよろしいでしょうか」と、拡大質問をしてしまうことが、また、そこから2往復のやりとりを無駄にしてしまうことになる。拡大質問とは、「来週のいつがよいですか」とか、「何が好きですか?」というような、答え方が何通りもあり、やりとりが拡散してしまう質問のことだ。せっかく、限定質問で絞り込める方向になったとしても、その後に、拡大質問をして、答えを拡散してしまっては、やり取りを収束できないことになる。
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「ちょい足し」で無礼なメールにはならない
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