北朝鮮、潜水艦発射弾道ミサイルの発射に成功。大きな脅威となりうる技術習得の可能性も

鳥嶋真也

潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とは

 北朝鮮が開発している潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は、北朝鮮自身は「北極星」という名前で、米国は「KN-11」という独自のコードネームで呼んでいる。発射時の母艦となったのは「新浦」(シンポ)級潜水艦とみられている。新浦級はロシア(旧ソ連)のゴルフ型(629型)潜水艦を輸入して開発されたと考えられており、ゴルフ型もまたSLBMの運用が可能だった。  北朝鮮がKN-11の発射に成功したのは今回が初めてで、これまで何度も失敗を繰り返していることが確認されている。今回も、飛翔距離は500kmと弾道ミサイルとしては短いものの、韓国軍などは今年6月のムスダン発射と同じように、日本の本土に着弾しないよう、わざと高い角度を付けて打ち上げることで、高度と引き換えに飛行距離を短く抑える「ロフテッド・トラジェクトリー」で発射したのではと分析している。このため、理想的な角度で発射した場合、射程は1000kmを超えるものと推測されている。  SLBMは、陸地から発射する弾道ミサイルと比べ、難しい技術を必要とする。これまでにSLBMの開発に成功したのが、米国、ソ連、英国、フランス、中国、インドのみであることからも、その難しさがわかる。  それでも北朝鮮が開発の手を緩めていないのには、SLBMにはその苦労に見合うだけの利点があるためである。
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SLBMに注力する理由
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