北朝鮮、潜水艦発射弾道ミサイルの発射に成功。大きな脅威となりうる技術習得の可能性も

鳥嶋真也

「KCTV (DPRK SLBM Underwater Ballistic Missile Test-Fire) 」KOREAN CENTRAL TELEVISION YouTubeチャンネルより

 以前お伝えしたように、今年6月22日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」(火星10)の発射試験に初めて成功した(参照:「ついに発射成功か 北朝鮮の中距離弾道ミサイル『ムスダン』、その実力とは」)。それから2か月が経った今、北朝鮮はさらに新しい武器を手に入れたようである。

 北朝鮮は8月24日5時29分ごろ(日本時間、以下同)、東部ハムギョン(咸鏡)南道のシンポ(新浦)の沖の日本海に配置した潜水艦から、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)1発を発射した。この発射は米軍や自衛隊、韓国軍などによって検知、追跡され、それによると約480kmの距離を飛翔し、日本海上に落下したという。米軍や専門家らはこのミサイルについて、「KN-11」と呼ばれる、北朝鮮がかねてより開発している新型のSLBMであったとみている。

 翌25日には、朝鮮中央通信が「金正恩元帥の指導の下、戦略潜水艦の弾道ミサイル水中試射を成功裏に行う」と報じ、さらに「成功の中の成功、勝利の中の勝利」という表現を使い、今回の成功をアピールした。また朝鮮中央テレビは発射の様子をさまざまな角度から撮影した映像を公開している。

 北朝鮮は数年前よりKN-11の開発と試験を続けているが、成功らしい成功が確認されたのは今回が初めてである。本稿では、KN-11の技術や性能、北朝鮮がSLBMを開発する意味、そして懸念される今後の動向について解説したい。

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潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とは

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