ブラックな職場環境こそが「生」をまずくする要因!?
確かにいまの発泡酒は味もクオリティも上がった。しかし、酒好きならば、発泡酒とビールの区別を付けるのも容易な人はいる。にも関わらず、「発泡酒をビールのようにして出す」店が出てくるのだろうか。
これはコストの問題にほかならない。そもそも、ビールは1杯400円取らないと採算が取れない場合が多いのだ。原価は200円程度でも、食を頼まずに飲み放題ばかりやっていたら、赤字になりかねない。一方、発泡酒の原価はビールの仕入れより、1樽1000円安いので、飲み放題を安く設定しても収益が得られる。また、最近は焼酎なども粗利が稼ぎやすいため、並行していくのがポイントとなる。
一方、「正真正銘、生ビールなのに味がおかしい」店も存在する。こうした問題にも、安居酒屋のブラックな職場環境が影響していることが少なくない。
というのも、氷やビールなどが臭う問題は、偽装の問題ではなく衛生面、管理面の問題であることも少なくないからだ。
店員が足りない外食産業、ブラックバイトが問題となり、その腹いせに、アルバイトの人がイタズラしている、手抜きをしているなどが考えられるだろう。最近では、ネットの投稿で従業員が自ら自虐的な不正を上げたりして問題になったりもしている。逆に、社員の衛生チェックを動画で監視するくらいの徹底ぶりが求められる時代でもある。第三者から見て、ブラック労働か?従業員が不正をしていないか?をチェックできるくらいのことが求められる時代でもある。そのためには、労働生産性の向上、ロボット化やIT化などの経営変革も求められる。
一方で、設備投資の問題もある。特に業務用洗剤は、手洗いではきれいに洗剤が落ちないほど強く、それが残っているため味に影響することも考えられるからだ。自動食洗器などを設置しているかどうかでもかなり変わってくるのだ。
ブラックな労働環境の改善は店の悪評が広まるリスクを抑える上でも重要な課題だと言える。