覚えておきたい、犯罪に巻き込まれないための「微表情」

危険表情とは?

 危険表情とは、殺人・暗殺・テロ・暴力行為を行う意図のある表情のことを言います。この危険表情の数秒後以降に暴力行為が行われることが知られています。この表情は、防犯カメラなどに収められた、暴力行為をした人物の表情分析のデータと暴力行為を身近で体験した警察官や犯罪被害者の目撃証言から推定されました。  その後、科学的な検証を経て、怒り表情のバリエーションの中でも「ある2つの表情」が直接的な暴力行為につながる可能性の高い危険表情であることがわかりました。  一つは、「攻撃を目論んでいる顔」と呼ばれています。表情の特徴は、「眉が中央に寄りながら下がる+目が見開く+まぶたに力が入る+唇が上下からプレスされる+(下唇が上がる)」です。これは先の画像のAの人物の表情です。したがって、先の問題の正解はAということになります。  この表情を端的に言うと、「怒りを押し殺した表情」と言い換えることができます。私たちが感情を押し殺そうとするとき、口の周りに力を入れることが様々な研究からわかっています。暴力意図のある人物は、怒り感情を沸々と煮えたぎらしているのですが、それが表情として前面に出てしまうと、暴力をする前に周囲に危険を察知されてしまい、暴力行為という目標を達成することができません。したがって、怒りを押し殺そうとするのです。しかし、その抑制しきれない怒りが、微表情として表情に表れたり、ときに数秒間にわたって表情に表れたりするのです。  この表情が表れている人は、 ・誰かを攻撃する計画を練っている ・攻撃のタイミングを見計らっている ・攻撃目標が現れるのを待っている ・攻撃目標が気を抜くのを待っている  こうした意図を持っていると考えられています。  つまり、この表情をしている人物は、数秒後から数日後以降(計画や憎悪の程度によります)に何らかの暴力行為を意図している可能性が高いということです。暴力を振るう直前の人物や爆弾を仕掛けようとしていたテロリストの顔や学校を襲撃する数時間前の犯人の顔にもこの表情が浮かんでいたことが観察されています。
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理性を失った顔
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