エリートたちは海外に飛び、北朝鮮と世界を繋ぐ重要な役割を担う(写真/cfp.cn)
ドナルド・トランプが北朝鮮の金正恩第一書記との会談を「何の問題もない」として提案し、物議を醸している。それについて北朝鮮の国連大使が「ナンセンス」と一蹴したと報じられたが、世界各地にいる北朝鮮外交官や駐在員がどのように養成され、どんな国際感覚を持っているかはあまり知られていない。
金正恩第一書記もスイスに留学し英語、フランス語などを操る多言語話者であることは周知の事実だが、北朝鮮が優秀な学生達を諸外国に積極的に送り出しエリートを育成していることは想像に難くない。イギリスで外交や英語を、フランスで建築や芸術を学ばせ、最近ではスペインにサッカー留学をさせたりと、北朝鮮の海外エリートの実態は、我々がイメージするより多様である。
筆者も、四年前より北京で生活を始めたことをきっかけにいろいろな人間と交流する機会に恵まれたが、中でも特に面白いのは、北朝鮮からの留学生たちであった。