米財務省の「為替操作」監視リストに日本が。その目的は?
「監視リスト」以外は半年前とほぼ変わらず
“Japan has a significant bilateral trade surplus with the United States and a material current account surplus. Japan has not intervened in the foreign exchange market in over four years. Given Japan’s fragile growth outlook, it is increasingly important that the authorities use all policy levers, including a flexible fiscal policy and an ambitious structural reform agenda, to lift nearterm growth. Treasury assesses that current conditions in the dollar-yen foreign exchange market are orderly, and reiterates the importance of all countries adhering to their G-20 and G-7 commitments regarding exchange rate policies.”(日本はかなりの対米貿易黒字、経常収支黒字がある。日本は過去4年以上為替市場に介入していない。日本の脆弱な成長見通しを前提とすると、短期の成長を押し上げるために、日本の当局は、柔軟な財政政策、および、大胆な構造改革の課題を含むあらゆる政策手段を利用することがますます重要になっている。米財務省は、ドル円為替市場の現在の状況は秩序だっていると評価しており、全ての国々が為替政策に関するG20およびG7コミットメントを支持する重要性を繰り返し主張する)昨年10月の報告書でも、日本当局は、財政政策が金融政策と構造改革の効果を最大化するのみならず、「金融政策への過度の依存を防ぎ、円安による外需依存の成長を回避することに役立つ」と指摘されていた。そのため、今回、日本が「監視リスト」に指定されたことを除けば、レポートのポイントに変更はほとんど無い。 ただ、「日本は、他のG7諸国同様に、国内の手段を用いて国内の経済目標を遂行することにコミットしている。また、他のG20諸国と同様に、通貨の競争的切り下げや、他の全ての保護主義を受け入れないことにコミットしてきた」と指摘し、円安政策をけん制している。
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