「外国から注目」で日本人からも注目度があがった観光地とは?

「外国から注目された」ことで日本人にも人気のスポット

 そうした「外国から注目され話題となった観光地」とはいったいどこなのか?  それは、GW時期にちょうど季節の花々が美しくなる「あしかがフラワーパーク」(足利市)、「羊山公園」(秩父市)、「国営ひたち海浜公園」(ひたちなか市)などだ。  以下、「あしかがフラワーパーク」(足利市)、「羊山公園」(秩父市)、「国営ひたち海浜公園」(ひたちなか市)の特長、人気の理由を考えてみたい。 「あしかがフラワーパーク」(栃木県足利市) 「あしかがフラワーパーク」は、栃木県足利市迫間町(はさまちょう)にある花のテーマパーク。栃木県足利市堀込町に「早川農園」として1968年に開園以来「250畳の大藤」として愛されたが、都市開発の為、1997年に現在の足利市迫間町へ移設し、「あしかがフラワーパーク」としてオープンした。大藤4本、および、80mにおよぶ白藤のトンネルは栃木県天然記念物に指定されている。  見頃を迎える4月中旬から5月中旬の1か月間は「ふじのはな物語~大藤まつり~」が開催される。まさに、GWが見頃である。 「あしかがフラワーパーク」が外国人に人気がある理由として、2014年1月9日、CNNのトラベルスタッフが選出した 「2014年の世界の夢の旅行先10カ所」(「Dream destinations for 2014 By CNN Travel staff」)で日本で唯一、「あしかがフラワーパーク」が選出されたことに要因があるだろう。 “Its 143-year-old wisteria looks nearly identical to “Avatar’s” spiritual Tree of Souls”(樹齢143年の「奇跡の藤」が、(ジェームズ・キャメロン監督の映画)「アバター」の「魂の木」のようだ。)と、CNNは紹介している。「アバター」ファンが「あしかがフラワーパーク」を訪れている可能性はあるし、何より中国系SNSの微博でも訪れた写真をアップする人が多い。噂が噂を呼んで、観光客が集まっているようだ。 「羊山公園」(埼玉県秩父市) 「羊山(ひつじやま)公園」は、埼玉県秩父市大宮にある公園で、一面に色とりどりの芝桜が植えられた「芝桜の丘」で知られる。  芝桜の植栽面積は約17,600平方メートル、9種類、約40万株。芝桜は、北アメリカ原産の多年草で、花の形がサクラに似て、芝のように地面をはって広がることから芝桜と呼ばれている。芝桜の丘には「スカーレットフレーム」「多摩の流れ」など9種類の芝桜がある。芝桜のひとつひとつの小さな花びらは、ハート型である。  芝桜の開花時期は4月中旬から5月上旬である。芝桜開花期間中、「芝桜の丘」の隣では「秩父路の特産市」が開かれるほか、各種イベントが開催され、多くの観光客が訪れる。  4月15日(金)~5月8日(日)、「芝桜まつり」が開催される。  JTB USAのブログ、“Beautiful Shibazakura in Hitsujiyama Park” で、” Hitsujiyama Park literally translates to “Sheep Mountain Park”. Tourists come from all over Japan to see this park come springtime. Why? Well, with a name like that you would expect there to be sheep everywhere, but there aren’t. So if it isn’t sheep bringing people to this park, then what is it? It’s flowers!” (春の季節、日本全国から旅行者が羊山公園を訪れる。羊山公園という名前から、羊がたくさんいることを期待するかもしれないが、そうではない。観光客がやってくる目的が羊でないとすると、何なのであろうか?答えは、花である。)と、紹介されている。  こちらもまた、微博や微信などで頻繁に見かけるほど中国人にも大人気のスポットだ。 ◆「国営ひたち海浜公園」(茨城県ひたちなか市)  国営ひたち海浜公園は、茨城県ひたちなか市にある国営公園。第二次世界大戦後の1946年6月には米軍水戸射爆撃場として利用されていたが、1973年3月15日に日本政府に返還された。  開園面積約200ha(東京ディズニーランドの約3倍の面積)にも及ぶ園内には、各所に大規模な花畑があり、茨城県内における花の名所の1つでもある。4月頃のスイセン・チューリップ、5月頃のネモフィラ、10月頃のコキア(ホウキグサ)などが知られている。  例年4月下旬から5月中旬、“みはらしの丘”の3.5haに約450万本のネモフィラの花が青空に向かって広がり、一歩足を踏み入れるとそこは360度見渡す限り青一色の世界、ライトブルーの可憐な花と空と海とが織りなす国内最大のパノラマシーンは圧巻となる。  ただし、今年は、暖冬の影響で、ネモフィラが2週間早く開花。4月中旬には見頃を迎えてしまった。GW前に見頃のピークが来てしまう可能性もあるとのことである。  日本を訪れる英語圏の旅行客の多くが、観光情報サイト「japan-guide.com(ジャパンガイド)」にアクセスすると言われているが、4月22日時点、トップページのトップ記事は、”Nemophila at Hitachi Seaside Park”(ひたち海浜公園のネモフィラ)である。訪日外国人観光客の注目を浴びるはずだ。 「あしかがフラワーパーク」(足利市)、「羊山公園」(秩父市)、「国営ひたち海浜公園」(ひたちなか市)に共通する特長は、季節の花々が美しいことである。訪日外国人旅行客による人気の理由は、いずれも、メディアや日本を訪れる旅行者が利用する観光情報サイト、あるいはFacebookや微博、InstagramなどのSNSで取り上げられたからであると考えられる。GWには、外国から注目され話題となった観光地の花々を観に行くというのも一興かもしれない。 参照:JTBニュースリリース <文/丹羽 唯一朗>
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