ソフトバンクが出資した米老舗芸能事務所「WME-IMG」ってどんな会社?

ビバリーヒルズにあるWMEのヘッドオフィス photo by Zepolekim(CC BY-SA 3.0)

 2016年3月23日、米大手芸能事務所WME-IMGは、ソフトバンクグループが同社に2億5000万ドル(約280億円)出資したと発表した。欧米メディアによると、出資比率は5~8%とみられる。日経新聞によると、ソフトバンクは「成長性を評価した投資案件の一つ」(広報室)としている。  WME-IMGは、2014年にハリウッドの老舗芸能事務所WME(William Morris Endeavor)がスポーツ選手のマネジメントに強みを持つIMGを傘下に収めて誕生したエージェンシーである。

老舗芸能エージェンシーのWME

 WME(William Morris Endeavor)は、米国の映画ビジネスにおける4大エージェンシーの1つで、競合企業はクリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー、ICMパートナーズ、ユナイテッド・タレント・エージェンシーである。100年以上の歴史を持つ。俳優・監督のクライアントには、ラッセル・クロウ、クリント・イーストウッド、リチャード・ギア、シャロン・ストーン、エディ・マーフィーなど。また、ミュージシャンのクライアントには、ブリトニー・スピアーズ、ザ・ローリング・ストーンズ、X JAPAN、坂本龍一がいる。松田聖子も、かつてはクライアントであった。  一方、IMGは、スポーツ、ファッション、メディアのグローバルリーディングカンパニーであり、事業領域は、イベント、メディア、ゴルフ、テニス、ファッションイベント、ファッションモデル、スポーツ選手のマネジメント、ライセンシングなどなど多岐に及んでいる。
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スポーツ分野で強みを持つIMG
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