格安SIMの多くは海外でデータ通信できないという弱点がある。一方、ドコモなどのキャリアのSIMは海外でも利用できるが、通信料が高額になってしまう。そこで登場したのが、「楽天モバイル 海外SIM」。その名の通り、海外利用専用のSIMで海外での通信費を大幅に節約できる。
プランは購入した容量分だけ通信できる「地域別パック」と従量課金制の「クレジット」の2つが用意されている。クレジットプランの対応国は190カ国以上で、渡航先によって料金は大きく異なる。ヨーロッパやアメリカなら全体的に通信料は安めだが、アフリカや中東などでは非常に高額になるため注意したい。ただし、クレジットプランは現在準備中。執筆時点では地域別パックしか申し込めない状況だ。
⇒【資料】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=88981
地域別パックの料金
海外SIMの利用はSIMのアクティベート後、利用中のSIMカードと差し替えてAPN設定を書き換えるだけでOK。将来的にはアクティベーションや初期設定などを簡略化するアプリも提供される予定だ。このアプリとクレジットプランが揃えば、海外旅行の強い味方となってくれるのは間違いないだろう。
海外旅行用の格安SIM「楽天モバイル 海外SIM」。海外旅行にあわせて契約したい
以上が今年3月に登場した格安SIMだ。今夏にはLINEも格安SIMに参入予定で、格安SIMを取り巻く環境はこれからも大きく変化しそう。低価格化はもちろんのこと、MILEAGE SIMのようなユニークなSIMもたくさん登場するだろう。この先、どのようなSIMが登場するのか楽しみだ。<文・画像/中谷 仁>
【中谷 仁】
パソコンやスマートフォン、タブレットなどデジタル系雑誌・ムック本などを制作する編集プロダクション「株式会社ノーリ」の代表取締役。自ら編集・執筆をしており、年に数十冊の本の制作に携わっている。「Windows100%」や「iP!」、「Mr.PC」、「家電批評」、「ラジオライフ」など雑誌を中心に活躍中。