意外かも知れないが中国では二輪車禁止の都市が多い
日本でも中国の巨大インターネットショッピングモール「淘宝網」は知られているが、中国のインターネットショッピング市場は急拡大を続けている。
この背景には、中国政府の後押しもある。中国政府は、数年前に大手家電量販店に対し、自社のECサイトを拡充するように促すなど民間企業へも積極的に働きかけてきた。
推進する目的は、消費構造を変えることで内需を拡大し、個人消費を増やすことだ。実店舗には課税する税金の一部を免除するなどオンラインストアへの一定の配慮をしてきた結果、中国のインターネットショッピング市場は、2013年、 1兆8500億元(約32兆2600億円)まで拡大し、アメリカを抜き世界一に躍り出たと『人民日報』は伝えている。
そしてこうしたネットショッピングの急増に伴い、個人向け宅配が増えている。そのため、数年前まであまり見かけなかったヤマト運輸のような個人宅配業者が街中を走り回る姿をよく見るようになった。
中国でも都市部のマンションでは当たり前になりつつある宅配ボックス
しかし、まだ日本のように、時間帯指定や夜間配送などのサービスが充実していないため、うまく受け取れないことも多い。しかも中国は夫婦共働きの家庭が大半で、日中不在で荷物を受け取れないことがままある。そうすると不在時は、宅配業者が受け取り主へ電話して再配送の確認をするのだが、平日の日中に受け取れなかったが最後、届くのは週末となってしまう。これは困る。いち早く荷物を受け取りたいという気持ちはどの国でも同じだろう。
そこで都市部のマンションの共有スペースに増えきたのが、日本のマンションでも設置するところが増えた、宅配業者からの荷物を預かる専用ロッカーだ。
SMSで届くパスワードを液晶パネルへ入力して荷物を受け取る
荷物を受け取るまでの流れは日本とほぼ同じだ。
宅配業者が届けるも不在。そのときに、そのマンションに荷物預けロッカーが設置されていれば、ロッカーへ荷物を預ける。日本の場合は不在通知を投函することが多いが、中国の場合、宅配業者は、受け取り主に携帯電話のショートメッセージ(SMS)で荷物が届いたことを知らせる。受け取り主は、メッセージを受信した携帯番号と送られたパスワードを入力すれば24時間いつでも荷物を受け取ることができるようになっているというわけだ。