実はショーの前に給仕中の女性にカメラを向けるとはっきりとした口調で「ノー」と言われた。
嫌がりながらもここまでは撮らせてくれた店員の女性
その後、ショーが始まってほかの客がカメラを向け始めたので一緒になって踊っている彼女を撮影をしていたら、ほかの女性がショーをしている間につかつかと戻ってきた。そして、早口の英語で捲し立てた。怒られるのかと思ったのとショーの音量でちゃんと聞き取れずに聞き返した。
「焼酎があるけど、飲むか?」
写真は単に彼女があまり好きではないだけであったのかもしれない。また、最後に冷麺を頼んだ際、満腹だったこともあってSサイズを注文したが、再びやって来た店員女性は再度「ノー」と言った。今は大きいサイズしか受けられないのだそうだ。じゃあいらない、と言うとそのまま立ち去ったのだが、数分後に戻ってきて、
「Sでもいい。ふたつ、頼むか?」と言った。
日本はもちろんタイでも考えられないようなサービス水準だが、それなりに客をもてなそうとしているのか、あるいは北朝鮮の資金になるという売り上げを得るために必死なのか、接客もまた素朴な味わいなのであった……。<取材・文・写真/高田胤臣>