「時間があるから勝てるとは限らないのがFX。僕も時間があってチャートを見られるときは、余計な取引をしてしまう。だから、サラリーマン時代から基本はスマホです。東京、ロンドン、ニューヨークの市場が始まる朝、夕方、夜の初動を見れば十分だし、今もそのスタイルは変わっていません」
彼のトレードスタイルはのんびりスウィングだから、誰でも真似しやすい。その分析方法についても教えてもらおう。
「特別なことはしていなくて過去の高値・安値抜けやMACD、それにファンダメンタルズ分析などをしているだけです。複数の通貨ペアを見ていると、わかりやすくトレンドが発生する通貨ペアが見えてくる。今ならユーロ/円の月足。いい形をしていますよね」
グラフのように、ユーロ/円は抵抗線を下抜けしたばかりだ。
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年初からの円高で下落基調が続くユーロ/円。123円台前半にあるレジスタンスラインを明確に下抜けると次は120円、さらには115円台も視野に。上ブレも警戒し、枚数少なめで打診売りを
「123円台前半の下にはもう抵抗らしい線がない。MACDもゼロラインを割ってきましたし、目先のターゲットは120円、そこを抜ければ一気に115円くらいまで落ちるかなと思っています」
アベノミクスの破綻で円高が濃厚にもなりつつあるし、ユーロ/円の下値余地は大きそうだ。
「最近は下側に『オプションバリア』(オプション取引をする投資家が仕掛ける大量注文)が観測されることも増えている。それはユーロ/円の下落を市場が織り込み始めているということ。オプションバリアが設定された方向に動きやすいので期待できます。でも、僕がもっと期待しているのが貴金属。今年一番儲かっているのも、実はFXではなく金なんです」
自称・雑食トレーダーのひろぴー氏。過去に原油で苦杯を舐めたCFDを再開。株価指数や原油、貴金属などをトレードしている。
「FXで勝てるようになったらCFDでも勝てちゃったんですよね。僕にとっては日経平均も原油も通貨ペアの一つに見える。日経平均/円、原油/米ドルとして見ているだけで、分析方法は同じです」