相変わらず赤字でも破格の時価総額のネット業界――注目の非上場企業の決算まとめ[2016年2月後半]

 2月後半の注目の非上場企業の決算をまとめました。中でも、アラタナ、キラメックス、八面六臂とネット業界を中心に赤字でも時価総額が数億円から数十億円つくケースが目につきますね。日本でもシリコンバレーのようなエコシステムが出来るのか、スタートアップバブルで歴史は繰り返すのか、気になるところですね。

株式会社シャノン

2月22日官報59頁より
株式会社シャノン

株式会社シャノン

 株式会社シャノンはマーケティングソリューションをSaaSとして提供しており、年間700社以上にマーケティング業務、セミナーやイベントの運営に特化したクラウドアプリケーションを提供しています。 「ITR Market View:マーケティング支援市場2016」においては、統合型マーケティング支援SaaS市場におけるベンダー別売上金額推移およびシェアで、2015年度のシャノンのシェア(予測)は26.1%になっており、同分野でのの6年連続1位を獲得しています。 当期純利益:3043万円 利益剰余金:1243万円

株式会社アラタナ

2月22日官報50頁より
株式会社アラタナ

株式会社アラタナ

 株式会社アラタナは、ネットショップの立ち上げから、運営の効率化まで、ECに関わる全ての業務をワンストップでサポートしている企業です。 「ネットショップの今と未来をアツくする」という理念を掲げた宮崎県の地方発ベンチャーでもあります。  2015年3月に、株式交換によりファッションEC「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの完全子会社化となっています。当時の株価基準だと約30億円となります。スタートトゥディはアラタナを子会社化することで、アパレルメーカー向けに提供する自社EC支援事業を強化する狙い、とのことです。 当期純損失:△4億176万円 利益剰余金:△5億4011万円

キラメックス株式会社

2月24日官報58頁より
キラメックス株式会社

キラメックス株式会社

 株式会社キラメックスは2009年2月の創業で、創業時はグルーポンモデルのクーポン共同購入サイト「KAUPON」を展開。小澤隆生氏やグロービス・キャピタル・パートナーズなどから資金を調達してサービスを拡大するも、2013年には同事業をサイブリッジに売却、その後にエンジニア向けスクール「TechAcademy」を開始しました。 「TechAcademy」は途中からオンライン化され、ウェブアプリ、iPhoneアプリ、WordPressの3つのコースを展開、インターネット関連上場企業をはじめ100社7000人以上に提供されているそうですが、2016年2月に6億円でスマホアプリやアドテクを展開するユナイテッドの完全子会社になりました。 当期純損失:△1162万円 利益剰余金:△1億5213万円
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「鮮魚流通のAmazon」を目指す『八面六臂株式会社』
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