スタイリッシュなだけでなく「丈夫で長持ち」なのが人気の理由
土屋鞄の「子ども用ランドセル」もカラーバリエーションは豊富
少子化が進み、国内では需要そのものが減少しつつある子ども用ランドセルだが、赤と黒の昔ながらのデザインだけでなく、刺繍が施されたり、カラーバラエティに富んだラインナップが揃ったこともあり、近年、百貨店では売り場が拡張。売上は、むしろ伸びているという。
これは、大人用ランドセルにも同じことがいえる。「開発時にイメージしていた購入者は、身だしなみに対する意識の高い人。背負い型のカバンを使う人は、ビジネスシーンでも増えてきています。実際、丸の内のオフィス街で、自転車で通勤される方がいますが、そういった新しいスタイルに敏感な方々を意識して作りました」という狙いどおり、大人用ランドセルは「ランドセル=子ども用」というイメージを覆し、30・40代男性を中心とした都会的な人たちに受け入れられている。
一つ一つ丹精込めて作られるランドセル。「製品をつくって満足するのではなく、お使いになるお客様のことを考え抜いているか。そのことが大事だと考えます」(土屋鞄の職人さん)
とはいえ、大人用ランドセルの値段は10万円。「シャレてるから」という理由だけで、飛びつける代物ではない。当然そこには、付加価値がある。それがランドセルならでは特徴「丈夫さ」だ。子ども用ランドセルが、小学校生活6年を通して使えるように、この大人用ランドセルにも長年培った老舗ランドセルメーカーの技術が生かされ、長く愛用できるカバンとなっている
「10万円という価格は安くはありませんが、その人をサポートする仕事カバンとして、また、長く愛用するものとして、受け入れられたのかもしれません。大人用のランドセルは、使っていくうちに革の風合いも変わっていきます。その変化もお楽しみいただければ、嬉しいです」
子どもの成長を見守るように、風合いの変化を楽しむ。子ども用にも大人用にも、ランドセルには、そんな「時の流れを楽しむ」醍醐味があるのかもしれない。<文/HBO編集部 写真/土屋鞄>
土屋鞄「OTONA RANDSEL」ホームページは
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※次回の注文受付は、3月を予定とのこと