電力自由化、「1000円値下げで購入先変更検討」の声多し。発電方法へのこだわりも

電力自由化、「1000円値下げで購入先変更検討」の声多し。発電方法へのこだわりも

photo by succo via pixabay(CC0 PublicDomain)

 2016年に電力が、そして2017年にはガスの小売りが全面自由化される。いわゆる「エネルギー自由化」元年となる今年。  そんな中、電通が2015年11月に全国の20~69歳の男女5000名を対象に行なった「エネルギー自由化に関する生活者意識調査」の調査結果を1月22日に発表した。  調査結果によれば、電力自由化は今のところ全体の62.2%が認知をしているものの、内容については、いまだ8.9%しか認知していないことが明らかになった。また、電力購入先については「すぐにでも変更したい」あるいは「変更する方向で検討したい」と答えた人が21%、「検討はする」という人は59%となり、条件さえあれば変更を考えている層は確かにいるという結果になった。  変更する方向で考えている人は、56%は「月額1000円の電気料金値下げで変更を検討する」と回答した。  料金値下げもさることながら、電力自由化で注目されるのはその電力の供給源だ。  同調査では、「原発」に関するダイレクトな質問項目や選択肢は見られないが、事前申し込みでの変更を意向している人の中では「電気に満足していない」(44%)や「発電方法やエネルギー源にこだわりたい」(50%)、「電気料金が高くなっても再生可能エネルギーで発電した電気を購入したい」(40%)などの声が多かったことからも、明確に変更を意向している人の間では、料金と同じくらいの重要度で考えられていると思われる。  一方、ガスの自由化については認知度は28.7%、そのうち内容まで知っている人は3.6%に過ぎず、電力自由化以上に周知が徹底していないことも明らかになった。 <文/HBO取材班>