優待株の達人・桐谷広人さんが厳選6銘柄を公開!
2015.12.27
メディアでもおなじみ将棋棋士・投資家の桐谷広人さん。500銘柄以上の優待株を所有している達人に、上級者から初心者まで幅広くオススメできる銘柄を聞いた!
桐谷氏の場合、総利回り4%が銘柄選択の基準だという。
「総利回りというのは株主優待を現金換算した額面(転売価格ではなく商品の価格で換算)と、配当率を合わせて計算します。合わせて4%を超えるようならまずまずです」
また効率の良い買い方は1単位(株主優待をもらえる最低株数)のみ買うこと。ただし、例外があるとか。
「単純な話で、株数が100株でも200株でも変わらないなら、株数が少ないほうが優待利率は上がります。しかし、銘柄によっては、数単位買ったほうが、利回りの上がるものもあるんです。タカショーなどはその例ですね。ほかにもファミレスのロイヤルなどは100株で食事券1枚ですが、500株なら10枚もらえます」
株主優待を好む桐谷氏だが、配当率も重要な指標だと釘を刺す。
「株主優待は廃止しようと始めようとルールなしですが、配当金を出すためには分配可能な剰余金が必要などの法的の制約があります。無配当で優待のみ景気のいい企業は、優待で客を釣ろうとしているかもしれません」
とは言いつつも1回で元が取れればOKという買い方もあるのだとか。
「某メガネチェーン店なんて株価40円まで下がったけれど、優待はクオカード500円とメガネの3割割引券だったので、『1回もらえればいいや』と宝くじ感覚で買いましたね(笑)」
それでも、利回りはしっかり計算しての選択なのである。
【優待月1月】
・コーセーアールイー(JQ・3246)
◎株価:820円
◎必要枚数:100株
◎優待回数:1月
◎優待利回り:1.22%
◎配当利回り:3.07%
優待はクオカード1000円。1年超保有が必要。「1年縛りではありますが、私は長期保有しますし、配当も結構高いので選択しました」
・タカショー(JQ・7590)
◎株価:525円
◎必要枚数:100株
◎優待回数:1月/7月
◎優待利回り:0.95%(200株時)
◎配当利回り:3.24%
優待は100株ならカレンダーなど、200株でガーデングッズ。「ここは200株がオススメ。カレンダーならほかでもらえるじゃないですか」
【優待月2月】
・DCMホールディングス(東1・3050)
◎株価:844円
◎必要枚数:100株
◎優待回数:2月
◎優待利回り:2.37%(自社商品を2000円として計算)
◎配当利回り:2.37%
こちらもホームセンター。優待は自社商品。「2000円分くらいだと思います。湿気取りとか食器を洗うスポンジなどの日用品ですね」
・ダイユーエイト(東1・2662)
◎株価:846円
◎必要枚数:100株
◎優待回数:2月
◎優待利回り:1.22%
◎配当利回り:3.07%
東北のホームセンター。優待はJCBギフトカード1000円。山形・福島・茨城は自社商品券も可能。「確定日は20日なので注意しましょう」
【優待月3月】
・ミサワホーム(東1・1722)
◎株価:941円
◎必要枚数:100株
◎優待回数:3月/9月
◎優待利回り:2.12%
◎配当利回り:2.13%
クオカード1000円を年2回。住宅・リフォーム代金などの割引もあり。「9月の優待を含めれば、利回りは4%を超えますよ」
・キタムラ(東2・2719)
◎株価:810円
◎必要枚数:100株
◎優待回数:3月
◎優待利回り:1.23%
◎配当利回り:2.47%
優待は自社商品券1000円と記念撮影サービス。「スタジオ記念撮影は約8800円として12.5%換算と破格。私も親族とともに利用しています」
【桐谷さん思い出の優待株】
桐谷さんにとって一番思い出深い株は、クリエイト・レストランツ・ホールディングスだという。「食事系の優待といえばコロワイドが一番ですが、私はコレ。しゃぶ菜、きずなすし、磯丸水産などで使えるんですが、満足度が高いんですよ。新宿のきずなすしで、ばらちらし丼980円を食べたら美味しくてね。常連だった居酒屋チェーンの海鮮丼には戻れなくなりました(笑)」
【桐谷広人氏】
将棋棋士・投資家。生活費のほとんどを株主優待でまかなう達人のなかの達人
― 達人が教える!冬の優待狙い銘柄 ―