「Soup Stock Tokyo」を運営するスマイルズ。純利益半減も事業展開は野心的

 株式会社スマイルズは、三菱商事の外食サービス事業ユニット所属だった現代表の遠山正道氏が、2000年に同社初の社内ベンチャーとして、スープ専門店チェーン「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」を創業し、その後もリサイクルショップ「PASS THE BATON(パスザバトン)」、ネクタイ専門店「giraffe(ジラフ)」、ファミリーレストラン「100本のスプーン」_など「世の中の体温をあげる」エッジの効いた事業を展開する会社として知られています。
スープストック

写真/Sig.

 また、英語表記の「Smiles:」に「:」が付いているのは、会社名の後に「Soup Stock Tokyo」に留まることなく、他にも複数ブランドが立ち上がって続いていく、という意味が込められているそうです。また、代表の遠山正道氏もアーティストとしても活動するなど、こちらも相当ユニークな方でよくインタビュー等でも見かけますね。

そこは平泳ぎじゃなくてクロールで?

 とはいえ、やはりスマイルズといえば、創業事業でもあり現在では全国70店舗を展開する中核事業の「Soup Stock Tokyo」を外すことはできないかと思います。その成り立ちは、三菱商事の中で漠然と小売や食といった自分で実感できる世界に身を置きたいと感じていた遠山氏が、関連会社である日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)に出向して、1997年に出した「1998年、スープのある1日」と題した22ページの物語形式(恵比寿の日本センタッキー・ブライト・キッチンの秘書室に勤める田中さんが主人公)の企画書に端を発します。  そして、主人公の「田中さん」はその後、事業を練り上げていく過程で、「秋野つゆ(37)」「装飾性よりも機能性」「フォアグラよりもレバ焼きが好き」「プールでは平泳ぎではなく豪快にクロールで泳ぐ」といった詳細な属性プロフィールが足されていき、「Soup Stock Tokyo」のスープ、店舗等は彼女に合わせて作られていくことになります。そして、これはいわゆるペルソナマーケティングの成功例としてもよく取り上げられていますよね。
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「スープで、いきます」「成功することを決めた」
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